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社会人の資格

風邪を引いたんですよ。

いや、風邪かどうかわからないんですけど、くしゃみが止まらなくて頭がボーっとして熱っぽかったんですよ。鼻水も止まらなかったし。一瞬花粉症かと思った。

まあ、だれがどう見ても完膚なきまでに風邪の諸症状なのですが、社会人にとって風邪というものはある意味脅威なのですよ。インフルエンザよりも食中毒よりもたちが悪い。ノーモア風邪。ダメ、ゼッタイ。

別にね、風邪を引くこと自体が問題なわけじゃないんですよ。風邪引いて会社に行けないことが問題なんですよ。SOHOが風邪引いたところで作業効率落ちるだけで全く問題ない。誰もうつす人いないんだから。

さらっと在宅勤務者の孤独さを垣間見た気がしますが、それはそれとして風邪が特にダメな理由は、「自己管理ができてない」事によって風邪を引いたとみなされるからなんです。

インフルエンザとか、食中毒とかは、ある程度気を付けていたとしても、やむを得ない理由でかかってしまうことがあります。しかも、インフルエンザなんかは感染症法で指定感染症に認定されているせいで、「外出してはいけない」なんて夢のようなお達しまで出ている始末。そこには、周囲からある種の同情の念が存在するのです。

そこに至って風邪の扱いはどうでしょうか。同情の念など微塵も感じられず、「風邪? あっそ、休めば?」みたいな態度を取られるのです。

この場合、ほとんどの場合は電話口での会話になりますので、聴覚情報のみなんですね。ということはですよ。わざと自分の上司ではなくて事務の子にかけて普段はすごくアットホームに接してくれるあの子の冷たいセリフを聞くことによって風邪でおかしくなってるテンションも相まって普段は明るく優しいあの子が垣間見せるツンな一面を堪能できるという非常に役得なシチュエーションを楽しむことができるんですよ。なんていうかですね、豊さんの目の前にはすごく冷たい目でこっちを見ているあの子の姿が思い浮かべられていて、もうそれだけで身震いできるんですが、その後やっぱり心配になっちゃったあの子が大丈夫ですか?とか言って家に来ちゃって、手料理作ってくれちゃってそんでもってウヒョー!

ウヒョー! とか久しぶりに言った。

豊さんの想像は完全に病気認定されていましてですね。こちらの方は空気感染もせず周囲の方々は安心してほしいのですが、そろそろ生命の危機を覚えてきてまして。こないだエロゲで、お風呂でのラッキースケベ発動時に主人公とシンクロして鼻血が出た時は一瞬本気で焦った。どうしてこうなった。

びっくりするほど話が脱線しましたので自然かつオブラートに、もうはなからそういう話の構成をしてましたと言わんばかりの技量で話を戻しますけど、風邪って空気感染しますから、もちろん会社には行けないわけですよ。

無理して会社になんか行こうものなら、周囲から「お前自分のせいで風邪ひいてるくせに何周囲にまき散らしに来てんの?」とか、「なに、心配してほしいの?」とか、もう気の弱い人ならその足でホームセンター行ってロープ買いそうな空気出されるんですよ。

それはやっぱり、さっきも言いましたけど「風邪を引いたのは自分のせい」っていうのがあるからなんですよ。あ、もちろん、会社に風邪引いた馬鹿が出社してきてうつされたのはノーカンですよ。

豊さん基本的にMなんで、むしろその事態を歓迎すらするんですが、やっぱり人にうつすのはよくない。ここはやっぱりきちんと電話をして蔑みを受けなければならない。それが、ここの所涼しくなって抱き枕と連日連夜オタノシミだった豊さんが受けるべき、正当なプレイだ。プレイっていうな。

「…もしもし」(男の声)

プツッ。


…あのですね、いいですか。

豊さんはここまで、風邪をひいたら社会人としての信用を失う。風邪をひかないようにしよう。でも、万が一、億が一風邪をひいてしまったなら、他人に迷惑をかけることなく、己の欲望に忠実であろうということを、明言しないまでも語ってきました。今言っちゃいましたけど。

そんな豊さんに対し、この仕打ち。絶望の中にも、希望を見出すことを説いた、聖人として崇められてもおかしくない豊さんにこの仕打ち。神は死んだ。

条件反射的に電源ボタンを押してしまいましたが、な、何かの間違いかもしれない。そう、たまたま朝の郵便物の集荷時間と重なってしまって、席にいなくて、それで誰かが受話器を取ったのかもしれない。もしくは、あの子が朝ご飯を食べるとき、「ダイエット中だしなぁ…朝は野菜ジュースでいっか」とか言って、つい野菜ジュースと間違えて、ヘリウムガス的なものを吸引してしまい、「あ、またやっちゃった。テヘ」とかそういう展開なのかもしれない。男の声で。ホラーか。

しかし、いつまでも目の前の現実から逃げていても変わらない。もう一度、もう一度だけ希望を…と、携帯電話のボタンを押す。

「もしもし」(男の声)

「…………あ、おはようございます。豊です」

「おう」

「スイマセン、キョウ、カゼデオヤスミイタダキタイノデスガ」

最早棒読みにも程がある抑揚でしゃべる豊さんは、傍から見れば凄く体調が悪いので無理して喋ってるように聞こえるというか、完全に世界に絶望していて、このまま降りしきる雨の中に飛び出して行って煩悩と穢れを洗い流したい気分でした。風邪悪化するけど。

「なんだお前も休みか。自己管理できてない証拠だな」

聞けば、妄想していたあの子も休みとのこと。なんだしょーがねーなーいっちょ見舞いに行ってやっかと、くしゃみ連発しながら思ってました。

「でもやっぱり風邪、流行ってるんですね」

社会人失格って、結構いるじゃないか。いや、やっぱり真に失格なのは、自分の体調を冷静に判断できなくて、風邪なのに会社に来て菌を振りまくような奴なんだよなぁ。その点豊さん大人だよね。ちゃんと休むものね。

「あ? 違うよ。有休で旅行だよ。彼氏とじゃねぇの」

なんていうか、カップルなんて爆発すればいいと思った。


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